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マグマは完全室内飼いだった。この当時、猫を閉じ込めて飼う人など殆どいなかったのだが、どうしても外に出す気にはなれなかった。
マグマが来たこの年にアメリカで猫の感染症である”猫エイズ”が発見されNEWSでじゃんじゃん流れていたし、他にも恐ろしい病気が沢山ある事を知っていたからだ。
車に轢かれる事もあるだろうし、ご近所に迷惑を掛けずに飼う事+猫を死なせない事=室内飼いしか思いつかなかった。
で・・・ある日。
猫の餌を買いにショッピングセンターに行ったら、ふとお散歩ヒモが目に付いた。価格も500円くらいで安いし、試しに買って帰った。
早速、嫌がるマグマの首輪に装着しベランダに出てみた。マグマは『ん?いつもは出ちゃダメって言われるのに今日は良いのかな?』と遠慮気味に辺りを検査して回る。おシッポは興奮で三倍に膨らんでいたが帰りたい素振りは見せない。
私は30分ほどヒモの先を握って付いて回った。こちらは飽きてきたのだが、マグマは帰りたいと言わぬので無理やり連れ戻しこの日のお散歩は終了。
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