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猫も出たがる素振りは無く、もう何年もここに居るような顔をしている。
で、無事に深夜を向かえ眠りに付いた後、家族全員が酷い目にあった。猫は家に迎えてもらえた事がとても嬉しかったのだろうと思うのだが、夜中の間、一睡もせず、家族全員の体の上に乗り”もみもみ””にゃーにゃー”攻撃を続けたのだ。
家族全員が朝の三時、四時にやっと疲れて眠りに付いたような状態だった。
で・・・翌朝。起き上がると猫が居ない。慌てて家中を探すが居ないのだ。母に「猫は?どこに行ったと?!」と聞くと「あんなうるさい猫は飼えんよ。外に出したよ」と言う。
慌てて外に出て辺りを見回すと、近くの田んぼの中にぽつんと座り込んでいる。あんなに寂しそうな後姿は一生忘れられないくらい哀愁が漂っていた。嬉しくて、みんなに乗って回ったのに追い出され意気消沈していたのだろう。 |