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目が見えなくなってきた頃から急速に老いたマグマ。ある日マグマを見ていると脚を上げて首筋辺りを掻こうとしているのに、その足が空振りして体に届いていない所を見てしまった。自分の体を掻く事も出来なくなったのかとショックを受けた。そして歩く度に、足音をさせるようになったのだよね。フローリングの床を歩く度に爪が床に当たる音が「ちゃっちゃっちゃっ」とする。医者に聞くと筋力が衰えると爪の出し入れが出来なくなるのだそうだ。今までマグマにブラッシングなどしてあげてもさっさと逃げて行かれていたのだが、体を自分で掻けないのだからひょっとして気持ちが良いかもとマグマにブラシをかけてみた。すると・・・足をふみふみするんだよね。で、ブラッシングを終了しようとすると「止めないで」という素振りをする。この日からマグマのブラッシングは日課になった。毎日、夜の10時からNEWSを見るのが私の日課だったので、そのテレビを見ている一時間ずっとマグマの体をブラシで掻いてあげていた。
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