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私が高校生の頃の話。
この当時、勉強など全くせずバイトに明け暮れていた。という事で金に困らなくなったら覚えるのはタバコ。最初は外でだけ吸って
いたのだが、家でも我慢が出来なくなり隠れて吸っていた。この当時のゴミ袋は真っ黒だったのでゴミを捨ててもばれる事は無いと
高をくくり、自室のゴミ箱に空になったパッケージを捨てていた。
で、ある日。
遠くにあるゴミ箱まで立って行くのが面倒で、タバコの空を放り投げゴミ箱に。それを見ていたマグマはゴミ箱に突進し、
ゴミ箱を倒し頭を突っ込んでいる。何をする気かな?と観察していると、ゴミの中からさっきのタバコの空を咥え出して来る。
で、一目散に私の横に来てタバコの殻を口から離す。「あれ?まさかね?まさか投げろと言ってるのかな?」と半信半疑で
もう一度ゴミ箱に投げてみた。するとさっきと同じようにゴミ箱に突進し、またタバコの空を正確に選んで持ってくる。
「面白いぞ、犬みたいだよ」と今度はゴミ箱以外の方向に投げたのだが、何度でも取りに行っては戻ってくる。
そして私の手の届く範囲に持って帰ってくるのだ。この遊びはマグマのお気に入りになりタバコの最後の一本を吸い終わり、箱をねじると
『なげてよっ はやくっ』とでもいう様に私の傍で待機するようになった。色んな物で試したがタバコの空が一番のお気に入りだった。
あのフィルムのカサカサ音が良かったようだ。この遊びはずっとマグマと私だけの秘密だった。家族に見せる訳にはいかないからね。
だがその後・・・。母&妹&私で和室にいた時にマグマがタバコの空を咥えて自慢げにやって来たのだ。
母は『何でこんなタバコがここにあるとね?お父さんのと違うやないねっ、あんたやろっ?!』と私の物である事がすぐ露見する。
怒られる私の横で『早く投げてよっ』とおシッポをふりふり、ご機嫌のマグマちゃん。マグマは遊びたくてゴミ箱から出してきただけ
なのだが、母には意味が分らないので実演して見せこの場を逃れた。
この後、他所の家の猫にも試してみたが、半数以上の猫がマグマと同じように投げた物を持ってくる。猫を飼っていらっしゃる方。
試してみませんか?。
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