2.猫を拾おう♪食事について




まず、マグマ(♀)の場合。

 保護当時、一歳前後のマグマは拾った時に完全な捨て猫だと分かりました。まず体がきれいだった事、人馴れしていた事、餌はキャットフードしか食べない事から捨てられて間もなかったのだろうと思います。
 マグマはキャットフードしか食べない猫だったのですが、食にうるさくて困りました。彼女は一度食べ始めた銘柄以外のキャットフードを出すと丸二日くらい絶食してでも、新しいキャットフードを拒否するのですよね。この偏食は神経質な子に多いと獣医師に聞きました。で、対処法です。餌を変えたい、療法食を与えないといけないという時は二週間くらい時間を掛けます。最初は今与えている餌に1割程度混ぜ、それを二週間くらい掛けて徐々に混ぜる新しい餌を増やしていくのです。頑固なマグマでもこの切り替え法でなんとか乗り切りました。こういう偏食をする子を保護した場合は、今与えている餌が無くなる前に切り替えの準備を始めないといけないようです。それと彼女は人間の牛乳を飲むと下痢をしていました。猫には人間の牛乳を飲むと下痢をする子が多いのですが、マグマが下痢をしてはじめてこの事を知りました。(個体差があるので、中には平気な子もいます)



里子に出したガンちゃん(♂)の場合。

 ガンちゃんは生後1週間くらいで捨てられていたのを知人が保護し、ワタクシに押し付けた子です(拾った一時間後に手渡された)。渡された時は目が開いて間もない状態で、まだ目がよく見えていないようでした。こういう時に一番大事なのは医者に連れて行く事だろうと思います。子猫の状態はあっという間に激変します。自分の体温を維持出来ないので、まずは暖める事(湯たんぽ等で)、必ず水分を摂らせる事を終わらせたら(猫用ミルクが手に入らない場合はすぐさま病院へ!)迷わず病院へ行って下さい。半日どうしようか悩んでいる間に死んでしまう事もあります。
 病院でも売っていますが、ペットショップやホームセンターで子猫用のミルクや哺乳瓶が売っています。必ず猫用を買って下さい。人間用の牛乳は栄養分が少ない上に、猫が消化できない成分が含まれているので、良かれと思って与えたところ、下痢、衰弱死・・・という恐ろしい事になります。
哺乳瓶の吸い口が大きすぎる時はスポイドで代用します。もし、保護したのが夜間で、病院も開いていない、ペットショップも開いていない場合はコンビニへ行きましょう。人間用の牛乳で『アカディ牛乳』ってありますよね。(お腹に優しい牛乳というのを買います)これを人肌程度に暖めてストローで飲ませます。ストローを、暖めた牛乳の中に突っ込んで上の方を指で押さえたらちょっとだけストローに牛乳が溜まるでしょう?。その指で押さえたままのストローを猫の口に持って行き、ミルクを与えて下さい。ですが、この方法は緊急用です。翌日には必ず猫用のミルクと哺乳瓶を買ってあげて下さいね。
このミルクを与えるのは数時間置きなのですよね。寝不足でふらふらでしたが、たったの一ヶ月弱で離乳します。乗り切りましょう♪。
 この子は生後一ヶ月で離乳食を開始したのですが、離乳食を嫌がりました。市販の水で溶いて与える離乳食を全く食べないんですよね(笑)。で、しょうがなく子猫用の缶詰を買って来て与えてみました。最初はこれも口にしませんでしたが、無理やり口の周りに缶詰の餌を塗りつけたら舐めてみて美味しかったのでしょうね。すぐさま『もっと頂戴』と鳴くので難無くミルクを卒業となりました。
 この子はなんの好き嫌いも無く何でも食べるお利口さんだったのですが、食後のゲロに悩まされました。食べたら食べたものをそのまま吐くのですよね。この子の場合はアレルギー検査をしてなんの異常も無かったので、胃腸が弱かったのだろうと思います。(大人になるにしたがって吐く回数は減っているそうです・・・←現在の飼い主談)。ですが、不思議な事に、この子は人間の牛乳を飲んでも下痢をしませんでした。胃腸の強弱と、乳酸を分解できることとは関係が無いようです。 (子猫の育て方はまた、別ページに詳しくアップしたいと思っています。)



きなみちゃん(♀)の場合。

 きなみちゃんは生後一ヶ月弱くらいで捨てられていたのを保護しました。痩せても太ってもいない状態で、健康そうでした。保護した時に蚤がいなかった事、トイレを理解していた事、人馴れしていた事から、もとは飼い猫だったのだろうと分かりました。彼女の場合は猫用缶詰を食べてくれたので餌には苦労しませんでした。が、きなみちゃんは餌をチョコチョコ変えながら与えないと、飽きてきて食べなくなる贅沢者なのですよね。苦労するのはそれぐらいでした。ただし、一度だけ餌が合わずに下痢をした事がありました。餌を変えた場合はトイレに気を配った方が良いようです。もし餌を変えてすぐに下痢した場合はその餌を与えるのは中止したほうが無難ですね。それと、きなみちゃんは人間の牛乳で下痢をするタイプのようです。なぜ分かったのかというと、きなみちゃんを保護した当時に丸二日間半、ウンチが出なかった事があったのですよね。その時に人間の牛乳を小皿一杯飲ませたら無事にウンチが出たのです。便秘をした子猫にわざと人間用の牛乳を飲ませてウンチを出させたワケです(これはお勧めの方法じゃないですがね)。餌の好き嫌いも無いし、ゲロもしない、手の掛からない子NO1です。



雲丹ちゃん(♂)の場合。

 彼には非常に苦労しました(笑)。今は解決していますが、ここに至るまで一ヵ月半の間、克明にメモを取り続け、悩みに悩みました。
 私は実家に住んでいる時に外猫に餌やりをしていたのですよね。その餌場に雲丹ちゃんが現れたのが2004年の11月頃だったかな。まだ生後二ヶ月くらいの子猫でした。触れないし、寄って来ないし、汚れているしで見た感じ『野良猫の産んだ子』に見えました。この雲丹ちゃんですが、餌やりを続けている間に人間に馴れてきているようでした。足元に擦り寄って来るようになったのです。この辺の保護に至る詳しい事情はこちらの日記へっぽこ写真集に記しています。

で、悩んだ食事の件について
 保護して分かったのですが、彼は頻繁に吐くのです。食べた直後に、食べた物をそのまま全部吐く事もあれば、食後三時間後に食べた物を全部吐くなどパターンは様々でした。決まっているのは、必ず胃液が出るまで吐く事、胃の中を空っぽにするまで吐く事でした。カリカリを与えた直後に吐く事もあれば、おやつ代わりに与えている缶詰を与えた後に吐く事もあるしで原因が掴めない。安い餌など与えていないし、古い餌など与えた事もないし、吐いたブツを指で探っても(汚いですね)毛玉も入っていないので、何でもどすのか悩みました。というか毎晩毎晩、半時間近くをかけてブラッシングをしているので毛玉が原因で吐いているとは思えなかったのですよね。


毛玉じゃ無いとするなら何かの病気か?と病院へ行った時に血液検査も行いましたが、健康体との事・・・。検便も行いましたが虫もいない。益々謎が深まります。医者に『アレルギー検査をした方が良いですか?』と聞くと『アレルギー検査だけではダメ。腸の検査も同時にしないといけない。それに、仮にアレルゲンを特定出来たとしてもそれを全部排除するのは難しいし、アレルギー検査で陽性が出たとしても吐く事を止められるとは断言出来ませんよ。でも、この子は丸々と太っているし、標準体重を超えてもいる。だから、もう少し様子をみましょう』と言われるのですよね。ですが、様子を見ろと言われても、苦しそうに吐く雲丹ちゃんを見ているのは辛いし、日々じゅうたんや畳に吐かれたブツの掃除に苦労する私は何とかゲロする原因を探って吐かないようにしてあげたいのですよね。それで、どのくらいの頻度で吐くのか?何を食べた時に吐くのか?吐いたブツは何の餌なのか?を一ヵ月半の間、詳細に記録しました。自分のメモには食べさせた餌の種類(銘柄)と与えた回数、吐いた回数を書いていたのですが、一つ気がついた事がありました。ひょっとして鳥肉がダメなんじゃなかろうか?と思ったのですよね。缶詰を食べた直後に吐く場合はチキンの缶詰の時が多かったのです。それと、ドライフードをサイエ●スダイエ●トの添加物無しという自然派フード(ネイ●ャーズベスト グロース)に変えてから吐く回数が多くなっているようです。そういえば、魚の缶詰を食べた直後に吐く場合の吐いたブツは、数時間前に食べたドライフードが消化されないまま出てくる事が多い・・・。それで、医者に『鶏が合わないとか、ドライフードが合わないなんていうアレルギーがあるんですか?』と聞きましたら『無い事は無い』というあやふやな返事。医者が言うには、『もし、食物アレルギーなら必ず親からの遺伝だ』と言うのですよね。で、思い出しました。そういえば雲丹ちゃんの父親と目されている亀太郎さんも食後、頻繁にゲロしていたのですよね。その時は、野良猫の亀太郎さんは餓えている事が多かったので、食べ過ぎで吐いていると思っていたのだけれど、ひょっとすると何らかの食物アレルギーだったのかも・・・。(亀太郎さんの事はこちら

 で、保護して一ヶ月半を迎える頃。雲丹ちゃんが連続で吐きはじめたのですよね。朝吐き、昼吐き、夜も吐きで、一日に三度もゲロをする。これは尋常じゃありません。本人は飼い主の心配などどこ吹く風といった様子で、吐いた直後に『お腹がすいた、ご飯頂戴〜〜〜〜〜〜〜っっっ』と泣き叫ぶ。そりゃ、お腹も空きますよね。食べた物を全部もどしているのですから。そして、ちょっと痩せてきたかもと焦る飼い主。医者も飼い主マダラの鬼のような眼を見て責任を回避したいのか逃げ腰だし悩む。で、出会ったのが猫用のアレルギー専用食です。
検査もしていないので何がアレルゲン(アレルギー反応を起こす物質)なのか分かりませんが、餌が原因なら吐かない餌に変えれば良いハズだと藁をも縋る思いで、猫用のアレルギー専用食を探したら発見っ!、早速お取り寄せしました。で、結論から言うと、このアレルギー専用食に変えてから全く吐かなくなりました(←ガッツポーズ♪)。こんなに簡単に吐かなくなるのなら、もっと早くに試せば良かったと反省しました。雲丹ちゃん、一月半も苦しい思いをさせてゴメンね・・・。
この餌は高価な餌なのですが、今まで与えていたサイエン●ダイ●ットと比べたらちょっとだけ高いだけだし、飼い主は、猫さえ幸せなら赤貧にも耐えられるので価格は問題なしです。この餌には鹿肉が使われ、野菜はグリンピースが使用されています。餌自体にサプリメントが入っているそうなので、免疫力のアップにも繋がるそうです。


それと実名を挙げて『サイエン●ダイ●ットとで雲丹ちゃんは吐いた』と書きましたが、これは雲丹ちゃんの場合だけです。きなみちゃんはこの餌を食べ始めてから毛の艶が良くなったし、食べたからといって何の異常もありませんでした。

(まだ、←のアレルギー専用食を与え始めて9日目なので、後日、書き足します。アレルギー専用食と一緒に普通食も取り寄せているので、これを雲丹ちゃんに与えた場合の状態もアップする予定です。それと、知人宅の猫白血病キャリアの子で食べた直後によくゲロするという子にも、この餌を分けてあげましたので、この子がこの餌を食べて吐くかどうかをここにアップするつもりです。・・・現在2005年5月8日・・・)
大きなお世話ですが、この餌は店頭で市販されていないようなので、WEB SHOP(正規取次ぎ店)のアドレスを記しておきます。猫のゲロに悩まされている方、お試し下さい。(数あるショップの中でなぜ、このSHOPをご紹介するのかというと、このSHOPの店主は沢山の野良猫をご自身で保護し、飼っていらっしゃるからです。サイト内に里親募集ページもあって沢山の子が里親さんを待っています。こういう店に儲かって欲しい(笑))




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