博多弁 | 意味 | 例・使い方 |
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あたき | 私 | 『アタキは博多から出た事んなかと』と使う。年寄りしか使わない言葉だが男性も女性も使う。(私は博多から出た事が無い の意)。 |
あのくさ | あのね・あのさぁ | 親しい人に話しかける時使う。 |
あぽ | う○ち | 「あぽたれ」う○ち自体を指すが人にも使う。地域によって若干、発音が変わる。『アッポ』もOK。 |
あ? | え? | 聞き取れない言葉に対する言葉。発音は綺麗な”あ”じゃなくて「んあ?」。本人に悪気は無く咄嗟に出てくる言葉なのだが、他所の地方から来られた方には感じが悪いと言われる。 |
いきたむない | 行きたく無い | 『こげん、暑かったらいきたむない』と使う。(こんなに暑かったら行きたく無い の意)。「食べたむ無い」とか『く』を『む』に置き換えて使う。 |
いぼる | はまる・埋まる | ぬかるみ等に足を取られる事。『あそこの川くさ、泥ばっかやろうが。いぼってからくさ』と使う。 |
うてあう | 相手にする・構う | 『お前、しゃーしかけん うてあわれんっ』『うておうて貰わんで良かっ』と使う。(お前五月蝿いから相手に出来ない/相手をして貰わなくても良い の意)うておう の発音でもOK。 |
うらんしか | 恨めしい・汚い | 「あの人、うらんしかろーがね(あの人、恨めしいね)」「何や、お前、アポ踏んどるぜ。うらんしかっ」。しつこい相手等や汚い物、嫌な物に使う。 |
えずい | 恐い・びびる | 「えずかー」と使う。恐がりの人を「えずがり」と呼ぶ。 |
おる | 居る | おった=居た(過去形)。おんしゃる?=いらっしゃいますか?の意。 |
がめ煮 | 筑前煮 | 郷土料理。昔は泥ガメ(ドンガメ=すっぽん)を鶏肉の代わりに使っていたらしい。 |
きな(黄ない) | 黄色(黄色い) | 博多では黄色の事をキナと呼ぶ。信号は赤・青・きななのだ。 |
きなみ | 卵の黄身 | 博多で黄色はキナなので卵の黄身もきなみと呼ぶ。キナミだけかけるご飯は『きなみかけご飯』。 |
きびる | 結ぶ・縛る | 「この新聞ば、きびっとって」等と使う。 |
きしゃん | 貴様 | 「きしゃん、何しよるとや?!」等と使う。喧嘩の時にも出る言葉だが、ごく親しい人に向けても使う |
くらす | 殴る | 「きしゃん、くらさるーぞ」(貴様、殴るぞ)と使う。 同意語=ぼてくりこかす・ぼてくりまわす(ボコボコに殴る事)。 |
来る | 行く・来る | 博多の人は「今日、あんたのトコに来るけん」と行く事も来ると言う。 「今日、来ると?」と聞かれたら「うん、来るよ」と答える。 |
〜んげ | 〜さんの家 | 『あんたんげに今から来るけん』『えっ?うちんげに?』と使う。(貴方の家に今から行くから』『えっ?私の家に?』の意。他に『あんたんがた』という言い方もある。 |
〜げな | 〜らしい | 他人から聞いた事や、本で読んだ事などを伝聞する時に使う。『名古屋で辻斬りが出たげな』や『○○さんが死にんしゃったげな』と使う。 |
ごっかぶり | ゴキブリ | ごっかぶりんごたある(ゴキブリみたい)。ゴキブリをストレートに指す言葉だが、人間にも使う。何処にでも現われ首を出す人間をユーモラスを交えて評する時にも使う。 |
さっちが | 必ず | 「さっちが、この道ば通りたがるね」「さっちが、この店で買うと」等と使う。 |
さるく | 歩く・ふらつく | 「出てさるく」「何処ばさるいて来たとね?(↑)」と使う。同意語=そうつく |
しかぶる | 漏らす(オシッコ&う○ち) | 「父がしかぶったよ」と使う。 |
〜しこ | 分量の事 | 「どがしこ要ると?(↑)」「こがしこで良いと?(↑)」「どがしこでも良いよ」「あるしこ 持って行き」と使う。どがしこ=どれくらい。こがしこ=これだけ。どがしこ=どれくらいでも。あるしこ=あるだけ全部。 |
しきる・しきらん | 出来る・出来ない | 「アタシ、ゴルフしきらん」「お前、料理しきるや?」等と使う。地域によっては”しーきらん”と伸ばす所もある。 |
しゃーしい | 五月蝿い | 「しゃーしか。あんたしゃーしぃよ」と使う。 |
しろしい | 憂鬱な事・鬱陶しい | 長雨が続いた時などに「しろしかね」「しろしいね」と使う。人間にも使う。「あの人、しろしかろうがね」 |
しちゃがちゃ | ごちゃごちゃ・出鱈目 | 「なん?この部屋。しちゃがちゃやね」と使う。 |
すーすーす | 肌寒い事 | 隙間風等で寒い時に使う。「この家、すーすーす」「うん、すーすーするね」と使う。「肌寒いね」「うん、肌寒いね」の意。疑問文の時は語尾を上げて発音する。よその地方の方にはスススと聞こえるらしい。 |
そうつく | うろつく・歩く | 「何処ば、そうついて来たとね?」と使う。同意語=さるく |
ぞうたんのごと | 冗談でしょ | 『何ば言いいよるとや?!ぞうたんのごと』と使う。(何を言っている?冗談言うな の意)。変形で『ぞうきんたんのごと』とも言う。 |
そげん | そんなに・そんな風に | 「そげん事したらいかん」「そげん、言わんどって」等と使う。 |
だけん | だから | 「だけん、言うたろうが」「だけんね」と使う。 |
たれかぶる | 下痢 | 「たれかぶっとーと?」「たれかぶっとーったい」と使う。 「下痢した?」「下痢したよ」の意。 |
だまくらかす | だます | 『あげな奴にだまくらかされやんな』『だまくらかされとらんっ』と使う。(あんな奴にだまされるな/騙されていないよ の意) |
ちきり(名詞) | 秤(はかり)・量る事 | 「きちんと、ちきって作って」や「ちきるけん(量るから)」と使う。容量を量る事。『ちきり』で名詞だが『ちきる』で動詞になる。 |
ちゃっちゃ くちゃら | 出鱈目・ぐちゃぐちゃ | 「あんたのする事はちゃっちゃくちゃらやね」と、きちんとしていない事をとがめる時に使う。 |
とっとーと | とっています 場所や物を確保する事 |
「(この場所・物を)とっとーと?(↑)」と聞かれたら「とっとーと(↓)(とっている)」と答える。博多以外の人には「ととと」と聞こえ不思議がられる。問う時は語尾を上げ、答える時は語尾を下げる。 |
どげんもこげんも | どうもこうも | 「どげんもこげんも無かろうが」と使う。地方によって使い方が若干変わる。 「どぎゃんもこぎゃんも」「あげんもこげんも」「あぎゃんもこぎゃんも」等のバリエーションに富む。 |
どげん | どんなに・どんな風に | 「どげんしたと?」等と使う。 |
どっか | 何処か | 「どっか、行こー」と使う。 |
なおす | 収納する | 「これ、なおしとって」と使う。修理の意味ではないので注意が必要。 |
なん(何) | 何ですか | 何か用事か?の意味。発音は”なん?”で語尾が上がる。 |
何でんかんでん | 何もかも・全て | 「何でんかんでん、捨てんしゃい」と使う。 |
にあがる | 調子に乗っていい気になっている人の事 | 『あいつ、にあがっとーけん、うてあいやんな』『にあがるにも程があるけんな』という風に使う。(あいつ調子に乗っているからかまうな の意) |
ねまる | 腐る | 「これ、ねまっとーよ」「肉はねまりかけが旨いげなばい」と使う。 |
博多時間 | 時間にルーズな人 | 遅れて来た人に「あんたくさ、博多時間やね」と使う。 |
腹かく | 怒る | 『あんた、はらかいとーと?』『はらかいとーくさ』と使う。(貴方、怒っているの?、怒っているに決まっている の意) |
ばり・ちかっぱ | とても・力いっぱい | 「ちかっぱ、不味いラーメンやね」「バリバリ上手いね」等と使う。比較的、若年層が使う。 |
ぱげた | 壊れた | 「あ!たっちゃん。PCぱがしたらイカンよっ」「このテレビ、こっぱげとうよ」と使う。 |
〜ば | 〜を | 「これば、頂戴」と使う。 |
ふうたんぬるい | トロい・遅い・のろま | 『あいつに任せとったら日の暮れるバイ。ふうたんぬるかろうが』と使う。 |