生体販売を嫌う理由

↑突然変異(奇形)で耳が折れている種

↑突然変異で尻尾が全くない種

純血種の運命は過酷だ。

ペットショップや量販店の片隅で
売られている犬猫は、生後一ヶ月くらいで
親元から引き離され、狭いオリに閉じ込められ
売られていくまで商品のように扱われる。

その中にはバックヤード ブリーダーの
手によって繁殖された子もいるだろう。

バックヤード ブリーダーとは、その犬猫には
何の愛情も持たず、犬猫を家の奥の小屋だったり
部屋だったりに閉じ込めて死ぬまで
繁殖を繰り返す、金目当ての輩の事を言う。
犬猫に愛情など、はなから無いのだから
近親相姦で起こる遺伝病や奇形など
意に介さない。

大体、そんなブリーダーの下で産まれた子は
本当に純血なのかと疑ぐってしまう。




私は素人による自家繁殖が嫌いだ。

というか、店頭での生体販売自体が嫌いなのだ。



何故、嫌いなのか。



店頭に並べられ、生き物とは思えぬ
扱いを受けている犬猫は100%が純血種だ。


そもそも、純血種とはなんぞや?。


例えば、犬の場合は大元の祖先は一種類だ。

その一種類の祖先からこれだけ多くの
純血種が生まれた事になる。

不思議だと思うし
恐ろしい事じゃないか?。



ある犬の子供の中から突然変異で柄が違う、
骨格が違う犬が出たとする。

すると、この突然変異を
売り物にしようと思う人がいる。

で、その犬とその犬の親兄弟を掛け合わせて
新しい種を作っていくのが純血種だ。

その犬種が確立するまでの間、近親交配を
繰り返す事になる。

病気や奇形、遺伝病がおこって当然だろ?。


猫もそうだ。

猫の純血種で耳折れしている種類がある。

これなどは純粋なる奇形だ。

最初は偶然に
近親交配を繰り返した結果、突然変異で
耳が折れた子が出てきたわけですよ。

これを商売にしようとしたブリーダーが
更に近親交配を繰り返し、新しい純血種を
作り上げたのだ。

この種は、無知な素人が交配を繰り返せば
耳折れ以外にも、手足の欠損や内蔵の奇形など
命に関わる遺伝病を生まれながらに背負う事になる。



この猫に限らず、ブームに乗った犬猫は
全て遺伝病が多いのをご存知だろうか?。

例えば、先天性心臓奇形が多い種は
ポメラニアン、マルチーズ、ヨークシャーテリア、
シェトランドシープドック、ビションフリ−ゼ、
プードル、ダックスフンド、スパニエル、
ジャーマンシェパード、シベリアンハスキー、
シャム猫、ペルシャ猫、チンチラ猫、
アメリカンショートヘアーなどだそうな。

ヘルニアが多い種はダックスフンド、シーズー、
ウェルシュコーギー、ビーグル、コッカースパニエル、
ペキニーズ、ヨークシャーテリア、マルチーズ、
パピヨン、プードル、ミニチュアピンシャー、
ミニチュアシュナウザー、ゴールデンレトリバー、
ラブラドールレトリバー、シベリアンハスキー、
フラットコーテッドレトリバーなどだそうな。

殆どの種類が日本でペットブームを
巻き起こしている種だと言う恐ろしさ。


犬猫の遺伝病が恐ろしいのは、犬猫が幼い頃には
飼い主さえ気付かない事だ。

年齢が進むにつれて重症となり、酷い場合は
死に至る。

このような遺伝病は上げればきりが無いほどで
股関節形成不全、関節病等の数多くの遺伝病を
持った種が平然と高値で取引される。

それは何故か?。

アメリカや欧米から日本に入ってきた最初の
数頭から、急いで
売り物を作る為に近親交配を繰り返すからだ。

元々、近親交配して作り上げた種なのに
日本に入り商売のネタにされる事により、
より血を濃くする結果となる。

素人ブリーダーが日本に溢れた為に
日本の純血種の犬猫は
多くが遺伝病を抱えているワケだ。



(大型犬に多い関節の病気は、直接の死の引き金には
ならないだろうが、体重が30キロを超えるような
犬が歩行困難になった場合、泣く泣く安楽死を
選択する飼い主さんも多いのじゃなかろうか?)



私は幼い頃から『雑種は強い』という
言葉を聞いていたが、強いはずだよね。

こういう生まれながらの病気を持った
確立が格段に下がるのだから。



近親交配をする事自体が
危ない、良くないと分かっていても
純血種を好む人がいるからには
この不幸はいつまでも続く。

高値でも血統証付きの犬猫を欲しがる
人がいる限り、犬猫を道具として
扱う人は減らない。




見た目で純血種が可愛いのは分かる。

誰が見たって可愛い。

でも、思うのは、どうしても手に入れたいと
手にした純血種の犬猫を繁殖に使わないでも
良いんじゃないか?という事。

一度、出産させてから避妊手術するという
飼い主さんが多いですよね。

それどころか、オスの場合は去勢しない
飼い主も多い。


もし、もう一匹飼える余裕があるなら
雑種でも良いのじゃないかと思うんですよね。


純血種じゃなくても
一緒に暮らしていれば可愛いのですよ。





もし、この文章を読んで下さった方の内
お一人でも、野良猫や捨て犬の里親募集から
生涯の伴侶として犬猫を選んで下さったら、
ペットショップで売られている犬猫を
購入しようとした人がちょっと考えて下さったら
(買う人が居なくなれば生体販売自体が消えます)
そして、ご自身の愛犬、愛猫を避妊去勢して下さったらと
思いつつ・・・。

里親募集コーナーがあるサイトです

『CAT'S EYES & CAT'S HANDS』さんです。猫中心の里親サイトですが、全国の里親募集が載っています。猫意識の高い方が保護された子が多いので、安心して里親になれると思います。
福岡のNPO法人『福岡動物会議所』さんです。管理人も里親探しの時にお世話になりました。
沖縄のNPO法人 動物たちを守る会『ケルビム』さんです。発信地は沖縄ですが、空輸などを使い全国までお届けされているようです。
センターから殺処分寸前の犬猫を引き取り、里親募集されている『CATNAP』さんです。発信地は関東ですが、里親募集掲示板では全国の里親募集の子が載っています。







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