ウィリアム ラシュナー(WILLIAM LASHNER)作家略歴&著作の感想 |
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作家名 | ウィリアム ラシュナー(WILLIAM LASHNER) |
生年月日 | 1956年 |
生誕地 | ??? |
処女作 | 『敵意ある証人』 |
デビュー年 | 1995年 |
公式サイト | http://www.williamlashner.com/index.html |
独善 Falls the Shadow |
講談社 文庫 | 初版2008年2月15日 |
あらすじ | フィラデルフィアのしがない弁護士、ヴィクター・カールは、金につられて、いけすかないフランス人シェフの事件にかかわるはめになる。被告フランソワ・デュベは、妻を殺したとして終身刑を宣告されていたが、彼は妻への愛と、無罪を主張。ヴィクターは被告を信用できないのだが、事件にも疑問を覚える。
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感想 | う〜ん、久々に感想を書くのが難しい作品に出逢いました(謎)。面白くないってんじゃないんですけどね、事件の真相がね〜〜〜。きっと、展開を受け入れられない読者もいらっしゃるんじゃないかと思うんですよね(笑)。面白いと思えるか激怒されるか、評価は真っ二つに割れると思うので、どうぞ勇気のある方、読まれてみて下さいませ〜がははは。 で、感想ですが。 自分本位で金のために弁護士をやっているんだと公言する主人公ヴィクター・カール。彼は金につられて嫌いなタイプの男の弁護を引き受ける。で〜金のために全力を尽くしたいところだが、何の因果か虐待されている子供の弁護をボランティアで引き受けることになる。子供の弁護といけ好かない男の弁護でてんてこ舞いの中、歯の痛みに苦しむカールは、人助けが趣味という変わった歯科医プフェッファーと出会い・・・という展開です。主人公が弁護士なので裁判のシーンはあるにはあるのですが、リーガル物とは一線を画しています。法廷シーンで楽しみたいという方というよりは登場人物たちの個性やなんかを楽しむ方向けの作品だといえると思います。ワタクシは読んでいて、何となくですがデイヴィッド・ハンドラー の主人公ホーギーを思い出していました。何となく感じが似ている気がするんですよね(笑)。ホーギーもカールもユダヤ系アメリカ人なので似て見えるのかもしれません。まぁ、見ず知らずの人に薦め難い作品ですが、不思議な味があるので〜守備範囲の広い方、読まれてみませんか?(笑)。 最後に一言。 作品の内容には関係ありませんが訳が酷過ぎます・・・。文中から引用しますと @ほかのみんなとちがって、ぼくはきわめて自分本位であることをいさぎよく認めてしまう。自分の腕一本でたたきあげてきた。自分のことにだけ夢中になる。 ね?ひどい文章でしょう???。漢字はどこに行ったんでしょうね?。この講談社文庫の推理小説は小学生向けに売られているのでしょうか?。この訳者さん(北澤和彦氏)はどの作品でも漢字を使わないんですよね。ミステリを読むようなヤツは小学生が使う漢字くらいしか読めないだろうと思ってあるのでしょうかね?。それに@は弁護士の言葉でAは医者の言葉なんですよね。医者と弁護士が話す言葉が平仮名だらけってのはいかがなものかと思うのですが、他の読者の方は違和感なく読まれてあるのかなぁ〜。疑問です。この北澤氏、ジョナサン・ケラーマンの訳もされているのだけれど、こちらも平仮名ばかりで読み難いんだよねぇ。もう、今度からこの訳者さんの手掛けた作品は絶対に要注意だと肝に銘じました。この講談社文庫の直後に新潮社の文庫を手にしたのですが(白石朗氏訳書)、こちらは普通に漢字があって(?)読み易かったんですよね。訳者さんの差が出るのか、それとも版元の意向なのか???気になります。翻訳業の方、教えてくださいませ。(2008年3月17日読了) |