感想 |
活字中毒者仲間のLさまがワタクシよりも先に本作を読まれていて、そんで作者は元は脚本家だと伺ったので興味があって調べてみたら〜ツインピークスの脚本家だというじゃないですか?!。ツインピークスは、初めの死体のシーンからどんどんどんどんミステリから外れていった不思議な作品だったので本はどげんだろう?と読んでみました(笑)。で、物語はというと・・・
パサデナ市警の警部補デリーロは一人娘レーシーが美人コンテストに出ているのを客席から見ていた。ローズパレードの主役”ローズクイーン”の最終選考の晴れ舞台に娘が立っているのだが、母親デリーロは今までおしゃれなどしたことの無かった娘が、何を考えてこの場にいるのか理解できず首を傾げていた。で、発表の瞬間、レーシーは舞台上で『パレードのために環境が破壊される』と叫びながら除草剤を撒き散らしコンテスト会場はパニックに。レーシーは新聞やテレビで報道され一躍有名人になるのだが、学校長がレーシーに停学を命じ強制的に学校から追い出されその後行方不明に。自宅にも学校にも謎の脅迫電話が掛かっていて・・・という展開です。デリーロと同僚が、花屋を襲った強盗事件の関係者宅に聞き込みに行ったら、ドアに軍部に通じている者しか手に入れられないという無臭の爆弾が仕掛けられていて、デリーロと同僚は危うく命を落とすことになるんですよね。で、その爆破事件と花屋の強盗事件は何らかの繋がりがあるように見えたんだけど、同時期にデリーロの娘が誘拐され行方不明に。この誘拐事件も実は〜という展開です。まぁ、さすが脚本家上がりだけあって、ど派手に物語は進んで行き面白いように人が死んで行くのですが妙に暗さはありません。なんだか〜映像化されたものを見ているような視覚に訴える文章(?)なんですよね(笑)。捜査が進むにつれて事件の本質が姿を現していく過程ではドキドキ出来るのですが、なんかなぁ〜主人公が頼りなくて歯痒いんですよね〜。誘拐された娘を生きて取り返すには、母であり刑事であるデリーロの働きに掛かっているのに、彼女は無分別で感情的で、爆弾が仕掛けられているかもしれない部屋に飛び込んだり、一人で犯人と接触したり、読んでいてイライラしました(笑)。これ、娘さんを持っていらっしゃる方だったら私とは違った恐怖を感じられただろうと思います。で、お勧めかというと〜終わり方がね〜〜〜微妙だけど(謎)、でもワタクシは楽しんで読めましたし、次回作もぜひ邦訳して欲しいと願ってます。
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