ロバート・エリス(ROBERT ELLIS)作家略歴&著作の感想 |
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作家名 | ロバート・エリス(ROBERT ELLIS) |
生年月日 | ???年 |
生誕地 | 米国ペンシルヴェニア州 |
処女作 | 『Access to Power』 |
デビュー年 | 2001年 |
公式サイト | http://www.robertellis.net/ |
ロミオ (City of Fire) |
早川書房文庫 | 初版2008年7月15日 |
あらすじ | 美女ばかりを狙った残忍な暴行殺人鬼「ロミオ」の出現で、ロス市民は恐怖のどん底に突き落とされた。殺人課刑事リーナ・ギャンブルはベテランの相棒刑事ノヴァクと捜査に全力を尽くすが、狡猾な犯人はなかなか尻尾を出さない。だがやがて、リーナの家族の暗い過去と事件の不可解な繋がりが明らかにになると、事態は一転。彼女自身にロミオの魔手が迫る?
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感想 | この本の表紙を見て、きっとV社やM文庫やF社に対抗して出した、最近流行のR系スリラーだろうと思って読んだのですが、良い意味で裏切られ驚きました。この作品は、表紙から想像させるのとは正反対に位置する、正統派警察小説だったんですよね(笑)。女性が主人公で、そんでもって犯人は美女ばかりを狙う連続殺人鬼な作品で・・・となると、男性読者&ミステリにロマンスは要らないという読者に避けられるだろうけども~表紙と内容はまったく異なりますので、避けないで読んでみて下さいませ。 で、物語はというと・・・ ロサンゼルス市郊外の住宅で若い女性の惨殺体が発見される。被害者は頭部と手に買い物袋を被せられ、胸部と腹部をナイフで抉られており、辺り一面は血の海。被害者の足の指は切断されており、犯人が記念品として持ち去ったものと思われた。被害者は強姦されており現場には犯人のものと思われる精液も残されていた。犯行の異様さから事件は市警本部の強盗殺人課扱いとなり、リーナとノヴァクが捜査に当たることになる。で・・・殺人があった場合、家族を疑えという鉄則(?)に則り捜査は進むのだけど、殺人現場にあった とある物証から、この犯人は過去にも女性を残忍な殺害していた事が分かり・・・といった展開です。結論から言うと最後にアッと言わせるような仕掛けがあるんですが~ちょっと無理があるんですよね。ですが、その無理がある場面を差し引きしたとしても、よく出来た物語だと思います。物語の中心にある事件は猟奇的で派手だけども、捜査は地道に地味に進んでいくので、その対比が良いのですよね。事件の方も連続殺人鬼を追うだけではなくて、5年前に起きた主人公リーナの弟の殺人事件にも絡んで来て(迷宮入りしていた)、そんでもって新人殺人課刑事の成長記的な雰囲気もあるし。幅も奥行きもある作品です。久々に面白い警察小説を読んで、喜んでます~♪。次作の邦訳が楽しみです。 |