リチャード・バリー(Richard Barre)作家略歴&著作の感想 |
---|
作家名 | リチャード・バリー(Richard Barre) |
生年月日 | 19??年 |
生誕地 | ロサンジェルス |
処女作 | 『無垢なる骨(THE INNOCENTS)』 |
デビュー年 | 1995年 |
公式サイト | http://www.caprapress.com/barre/ |
無垢なる骨 (THE INNOCENTS) |
早川書房 ミステリアスプレス文庫 |
初版1996年6月20日 |
あらすじ | 海の事故で息子を失い、すさんだ生活を送っていた私立探偵ハーデスティ。彼の元に仕事が舞い込んだのは、カリフォルニアの砂漠で七体の子供の白骨死体が発見された直後の事だった。その子供骨の内の一体が、ある証拠から二十数年前に養子斡旋業者に預けた我が子である事を知った父親が、ハーデスティに事件の鍵を握る男を捜すように求めてきたのだ。メキシコからの不法移民だった為に名乗り出る事が出来ない父親の求めに応じ、調査を開始するハーデスティに思わぬ妨害が・・・。
|
|
感想 | 冒頭で、両親の前から連れ去られる子供の描写があるんですよね。で、その二十数年後に砂漠で発見された七体の白骨死体の中の一人が冒頭で連れ去られた子だったのだと分かる。この子らはどうやって殺されたのか、何故?、誰に殺されたのか?というストーリーです。この作家の著作ははじめて読んだのですが(といっても一冊しか翻訳されていない)処女作にしては巧いなという印象です・・・が・・・これ以降はネタバレになるので、未読の方は読まないで下さい。 ここから先は壁紙の色と文字色を一緒にしていますので、ネタバレでも読みたいという方は*から*までをコピーして下さい。 *ストーリーもプロットも面白いのだけれど、イマイチだなぁと思うのは単に管理人の好みじゃないだけだと思います。この主人公の探偵ハーデスティが好きになれないんですよね。人物としては良いのですが、これがプロットと絡むとどうにもいただけない。この探偵は自分の大親友を調査に巻き込むのですよね。で、犯人と目される人物は七人もの子供を殺し、他にも数々の殺人事件の容疑者だと思われる相手なのですよね。読者の予想通り、この友人は首を掻っ切られて殺されてしまう。そんで、その犯人に『次はお前を殺す』と脅された探偵は自宅にバリケードを作って敵を迎え撃とうとするんですよ。でも相手は現れない。探偵はもう大丈夫だろうと夜が明けてからサーフィンに行くのですよね。暢気にサーフィン仲間とボードを交換し、波乗りを楽しんでいたら狙撃されてしまう。死んだ相手は探偵では無く友人・・・。サーフボードを交換していたので間違えられて殺されるんです。で、今度は探偵の奥さんが調査に乗り込むんですよ。案の定、敵に捕まり拷問を受け殺されそうになる・・・。そしてこの主人公の探偵は自分の息子を事故で亡くし、トラウマがあるんですよ。でも、その事故というのは幼い息子を障害物の多い危険な海に連れて行き、自分が波乗りに興じている間、子供から目を離した為に起こったというものなんですよね。自業自得とも言えるのでは無いかと・・・。こんな感じで主人公が無能な為に周りの人が死んだり危険な目に遭ったりするワケですよ。探偵のまわり道とポカが無ければ死人も出ないしページ数も200pは短くなるなと思うと純粋には愉しめませんでした。 * |