山田 宗樹 作家略歴&作品紹介 |
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作家名 | 山田 宗樹(ヤマダ ムネキ) |
生年月日 | 1965年 |
生誕地 | 愛知県 |
処女作 | 直線の死角(第18回横溝正史賞を受賞) |
デビュー年 | 1998年 |
嫌われ松子の一生 (A Woman who Kept searching for love) |
幻冬舎 ハードカバー | ハード初版2003年2月10日 |
あらすじ | 九州から上京し二年目の夏を迎えた大学生・川尻笙は、突然の父の訪問で三十年以上前に失踪した叔母・松子の存在と、その彼女が最近東京で何者かに殺された事を知る。 松子の部屋の後始末を頼まれた笙は、興味本位から松子の生涯を調べ始める。それは世間知らずの彼にとって凄まじい人生との遭遇だった。殺人歴を持つ男やかつての友人との出会いを経て、松子は聖女ではなく小さな幸せを求め苦闘した生身の女性だった事に気付いていく笙。いつしか彼は松子の彷徨える魂を鎮める為に、運命の波に翻弄され続けた彼女の人生の軌跡を辿っていく。 |
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感想 | この本は友人某Pさんから送って頂いた本の中に『オマケ』として入っていたもので、Pさんがオマケというのだからと期待せずに読んだのですが・・・これがなかなか面白かったので儲かった気分です(笑)。あんがとね♪>某pさん。 ジャンルはミステリというよりは普通小説だろうと思います。無残に暴行され殺された叔母の人生に興味を持った甥・笙が関係者を訪ね歩き叔母・松子の過去を探るというストーリーです。ストーリーはそう目新しいものでも無いし、手法もトマス・H・クック風だし(現在と過去が交互に描かれ全体像が見えてくるという手法)特別に巧いという印象は無いのですが楽しめました。松子の人物造詣が良かったのでしょうね。自分本位で考え無しに行動し、男に騙され続け人生の階段を転げ落ちていく松子の描写だけで楽しめたという感じがします。(私は本作を読みながら『こんな女が一番嫌いなんだよね』と思いつつ読んだ訳ですから作者の人物造詣が巧いのでしょう)人生に翻弄され続け無残な死を迎えた女の物語というより、男に翻弄され続けた女の物語でした。 本題の『嫌われ松子の一生』よりも副題(A Woman who Kept searching for love)の方がピンと来る気がします。 |