感想 |
ノワールというか〜警察小説でしょうか?。結末がホニャララするからといって(?)ノワールと呼ぶのも変ですが、まぁジャンルはなんでも良いや。処女作にしては楽しめました(笑)。が!犯人探し等の謎解きのある、結末のあるミステリ(?)を好まれる方には不向きかも〜。
同僚に暴行を働き停職扱いを受けていたダン・レリス殺人課刑事が仕事に復帰。青年が市バスにはねられ死亡した現場へ駆けつけたが、その現場付近で若い女性の死体を発見する。死体は頭と四肢を切断されており腹部も切り裂かれていた。同僚への暴行で審問会で裁かれる事になっているレリスは、殺人課刑事という立場を守る為必死で捜査を始めたが〜その矢先、見つかっていなかったサリーの遺体の一部が市の有力者たちに送りつけられる。サリーは何者なのか?遺体を何の為に権力者へ送りつけるのか?捜査が難航する中、市バスに轢かれ死んだ青年は事故ではなく殺されたのだと主張する男がレリスに接触・・・という展開です。この主人公の刑事、トラウマを山と抱えているのですよね(笑)。で、フラッシュバックするように過去が描かれているんですけど、この執拗な過去の描写が苦手さと仰る方もいるかも。ですが、ノワールの割には読み易い作品です。というのもエルロイ作品みたいな狂気を感じないのですよね。エルロイ作品を読んでいると、この作者、彼自体がちょっとアブナイんじゃないか?という印象を受けるのですが(私だけ?)この作家にはそういう意味での狂気を感じません。なので、読者に嫌われ難いノワールなんじゃないか?って思います。作品全体に流れる寂しさというか不思議な感じが、この作家の色なのだとしたら・・・魅力ですね(笑)。次作も読んでみたいなと思わせる作品でした。(←曖昧模糊な感想なのは感想が書き難い結末だから(笑))
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