ダーティ・サリー


マイケル・サイモン(MICHAEL SIMON)作家略歴&著作の感想
作家名 マイケル・サイモン(MICHAEL SIMON)
生年月日 1963年
生誕地  ロングアイランド生まれ
処女作  『DIRTY SALLY』
デビュー年 2004年
公式サイト ???

作家略歴

公式サイトや略歴を調べてみたのですが『Michael Simon is a former actor who has worked as a stagehand, cab driver, truck loader, disc jockey, proofreader, editor, and ghost writer. The coauthor of two Off-Broadway plays, Simon has taught at Brooklyn College and New York University. In the late 1980s, he worked as a probation officer in Austin, Texas.』程度の記述しか見つかりません(汗)。なので、この後 邦訳されるような事があれば(?)追記したいと思います。

ダーティ・サリー
(DIRTY SALLY)
文春文庫 初版2006年8月10日
あらすじ 彼女は首と四肢を切断されていた―ダーティ・サリー、彼女は何者だったのか。孤独な刑事ダンの捜査が開始された矢先、市の権力者たちに“サリー”の体の一部が届けられはじめた…市の上層部、警察、残忍な悪党が結託する街の暗い底へ踏み込んだダンの怒りの捜査が暴いた哀しい真相とは。

 
感想 ノワールというか〜警察小説でしょうか?。結末がホニャララするからといって(?)ノワールと呼ぶのも変ですが、まぁジャンルはなんでも良いや。処女作にしては楽しめました(笑)。が!犯人探し等の謎解きのある、結末のあるミステリ(?)を好まれる方には不向きかも〜。
同僚に暴行を働き停職扱いを受けていたダン・レリス殺人課刑事が仕事に復帰。青年が市バスにはねられ死亡した現場へ駆けつけたが、その現場付近で若い女性の死体を発見する。死体は頭と四肢を切断されており腹部も切り裂かれていた。同僚への暴行で審問会で裁かれる事になっているレリスは、殺人課刑事という立場を守る為必死で捜査を始めたが〜その矢先、見つかっていなかったサリーの遺体の一部が市の有力者たちに送りつけられる。サリーは何者なのか?遺体を何の為に権力者へ送りつけるのか?捜査が難航する中、市バスに轢かれ死んだ青年は事故ではなく殺されたのだと主張する男がレリスに接触・・・という展開です。この主人公の刑事、トラウマを山と抱えているのですよね(笑)。で、フラッシュバックするように過去が描かれているんですけど、この執拗な過去の描写が苦手さと仰る方もいるかも。ですが、ノワールの割には読み易い作品です。というのもエルロイ作品みたいな狂気を感じないのですよね。エルロイ作品を読んでいると、この作者、彼自体がちょっとアブナイんじゃないか?という印象を受けるのですが(私だけ?)この作家にはそういう意味での狂気を感じません。なので、読者に嫌われ難いノワールなんじゃないか?って思います。作品全体に流れる寂しさというか不思議な感じが、この作家の色なのだとしたら・・・魅力ですね(笑)。次作も読んでみたいなと思わせる作品でした。(←曖昧模糊な感想なのは感想が書き難い結末だから(笑))



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