森 雅裕 感想 |
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モーツァルトは 子守唄を歌わない |
講談社文庫 | 初版昭和63年7月15日 |
あらすじ | モーツァルトの子守唄が世に出た時、"魔笛"作家が幽閉され、楽譜屋は奇怪な死に様をさらす―。その陰に策動するウィーン宮廷、フリーメーソンの脅しにもめげず、ベートーヴェン、チェルニー師弟は子守唄が秘めたメッセージを解読。1791年の楽聖の死にまつわる陰謀は明らかとなるか。乱歩賞受賞作。
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感想 | ・・・下記引用・・・ 『何、いきがっているのよ。あなたって、いつも、そんなこわい顔してるわけ?疲れない?』 『風なのだ。夕刻から、嵐のような南西の風が、吹き荒れた』 『先生、相手になさらないで。お嬢さん、あなただって、お金が必要なんでしょう』・・・。 全文がこんな感じの文章で非常に読み難かった。 「、」と「。」が散りばめられブチブチ細切れの文章・・・。酷い文章だと思ったのだが、著者の後書きを見るとこれでも多少手を入れて改稿したらしい。 文章以前の問題もある。挿絵があるんだよね・・・ミステリなのに・・・。それも麻耶峰央ですよ・・・パタリロを書いた人の挿絵がミステリになんて・・・あんまりだ。これは版元に文句を言いたい。 ”校正ぐらいしろっ!挿絵など使うなっ!”。 この作品は漫画の原作にもなっているらしいが、漫画のファンと小説を読む人をごっちゃにして貰っては困る。絵が嫌いだから小説を読む人もいるんだからさ。 ストーリーは突拍子も無いものだった。まず楽譜が文章中に出てくるので『ははぁん、楽譜で暗号?』と思ったらそのまんまだった。モーツァルトの死後にある不可解な楽譜が出てきてその楽譜に隠された暗号を解くと、ある謎が明らかになるという分り易いストーリー。探偵役は”ベートーベン”・・・。疑われる人物にサリエル!。探偵助手に チェルニーまで登場!。脇役にはシューベルトまで出てくる。 このベートーベンが助手役と掛け合い漫才をするんだよね・・・。 なめとんのかっ!おらおらおらおらっっっ!!!。 |