褐色の街角


マルコス・M・ビジャトーロ(Marcos McPeek Villatoro)作家略歴&著作の感想
作家名 マルコス・M・ビジャトーロ(Marcos McPeek Villatoro)
生年月日 ???年
生誕地  サンフランシスコ
処女作  A Fire in the Earth(ジャンルは不明)
デビュー年 1996年
公式サイト http://www.marcosvillatoro.com/aboutmarcos.html




褐色の街角
(HOME KILLINGS)
東京創元社 文庫 初版2006年7月28日
あらすじ ロミリア・チャコン。28歳、ラテン系。ナッシュヴィル署殺人課の刑事。六年前に姉を殺されて以来、胸に燃える復讐の火を任務に注ぎこむ。新聞記者変死事件の現場に残されていたのは、翡翠のピラミッド……解決済みの連続殺人事件に新たな被害者が? 反りの合わない相棒との捜査中に出会ったのは、洒脱な紳士ムリージョ……麻薬王と噂される人物だが、彼が彼女に恋を? 

 
感想 この作品、活字中毒者仲間のL様に薦められて手に取ったのですが〜彼女のお薦めが無かったら絶対に読んでいません。なぜかというと〜文庫の表紙に主人公を描いた挿絵が載っているのですよね。小説は登場人物の風貌や景色など想像してナンボだと思っているワタクシは、その想像を阻害させる人物像の挿絵や写真が大嫌いなのです。が、読んでみて正解でした。なかなかに良く出来た作品だったのですよね〜〜〜(笑)。
で、ストーリー。ヒスパニック系住民の人口が著しく増えているナッシュビル(署)で英語が話せないヒスパニック系移民に対応出来るように新たに雇われたラテン系の女性刑事ロミリア。彼女は新聞記者変死事件に当たる事になるが、事件現場で翡翠のピラミッドを発見。この翡翠のピラミッドは解決済みの連続殺人事件現場に残されていた遺留品と同じもので、ひょっとして記者は連続殺人犯にやられたのか?!・・・という展開です。新人女性刑事が男社会である警察内で頑張っていくという展開なのかなぁ〜と思いつつ読んだのですが、がっ!それだけで終わらないのですよね(笑)。なんと!謎解きのオマケ(?)まで付いているのですよ。謎解きがある(犯人捜し)といっても物語り半ばで読者には容易に犯人が知れてしまうけれど、それさえも作者が読者にフェアだからだと好印象(笑)。それと〜メキシコ料理の描写が多いのですよね。タコスが食べたくなって困る作品でした。この作品はシリーズ物の第一作で、次作まで翻訳が決まっているそうなので次作を楽しみに待ちたいと思います。



作家名INDEXホームへ戻る