揺さぶり


マイク・ハリソン(MIKE HARRISON)作家略歴&著作の感想
作家名 マイク・ハリソン(MIKE HARRISON)
生年月日 1945年
生誕地 
処女作  『All Shook Up(2005)揺さぶり』
デビュー年 2005年
公式サイト ???

作家略歴

広告業界での職歴を経て作家に転身。処女作『ALL SHOOK UP』がMacavity Awardsの処女長編賞にノミネートされた。カナダのアルバータ州在住。(かなりしつこく探してみたのですが公式サイトは見つからず・・・その上、情報も少ない。なので、分かり次第、書き足します)

Eddie Dancer シリーズ
1.All Shook Up(2005)
2.Wild Thing(2006)
3.Ruby Tuesday(2007)

揺さぶり
(All Shook Up)
ヴィレッジブックス文庫 初版2008年5月20日
あらすじ  「強奪した金を持ち逃げした相棒を探してくれ」。別々の日に現れ、まったく同じ依頼を口にした二人の男。片方がうそをついているのか、それとも両方とんだまぬけなのか?。しがない私立探偵の俺エディはちょっとした善意から一肌脱ぐことを決意する。手掛かりは一風変わった刺青とハーレーダビッドソン。が、調査を始めた途端次から次へと凶悪な連中が現れ、事態は悪党のリレーさながらに。はたして絶体絶命のピンチを脱するため、男の仁義を賭け、エディが闇の黒幕に仕掛けた揺さぶりとは?・・・。

 
感想  初めて手にした作家なんですが、遠い昔にどこかで読んだような、そんな気にさせてくれる作品でした。例えるなら、プロンジーニの名無しの探偵R・リオーダンのトレス・ナヴァー シリーズルヘインのパトリック&アンジー シリーズを足して3で割ったような感じなんですよね(笑)。
物語は探偵小説の王道を行き(?)・・・依頼人に頼まれた調査を始めた探偵は、なぜか命を危うくするような大事件に首を突っ込んでいて・・・といった巻き込まれ型のミステリです。主人公の探偵エディが善意の人で、儲け話でもないのに一肌脱ごうとするんですよね。が、相手は驚くべき巨悪なもんだから、対峙する相手も極悪人。だけども、探偵を取り巻く友人の面々も揃いも揃って極悪人なんですよね。ただ〜善良なお友達が100人現れるよりも極悪人の方が主人公にとっては頼れる存在なわけで、この敵方の極悪人と探偵側の極悪人との対決といった物語なんです。この辺りがレヘインやリオーダンに通じるなと思う次第です。なんだかなぁ〜感想が感想になっていないのは久々に好みのタイプの探偵小説を読んで舞い上がっているせいです(笑)。物語の半ばで敵の正体が知れてしまうし、あまりにも主人公に都合よく終わってしまうし、色々と突っ込みどころも多いけれど、ある種の(?)探偵小説ファンには堪えられない面白さです。ページ数も長編というよりは中篇だし、テンポも良いしお勧めです。



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