マイクル・クライトン 作家紹介&作品紹介 |
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作家名 | マイクル・クライトン(Michael・Crichton) | |
生年月日 | 1942年10月30日 | |
生誕地 | アメリカ シカゴ(イリノイ) | |
処女作 | THE ANDROMEDA STRAIN(アンドロメダ病原体) | |
デビュー年 | 1969年 | |
公式サイト | http://www.crichton-official.com/ |
エア・フレーム(機体) | 早川書房 | 初版:1997年5月20日 |
あらすじ | 香港からデンバーへ飛行中の大型旅客機から、ロサンゼルス空港に緊急着陸の要請が入った。空中で異常事態が発生し、多数の負傷者と死者が出たというのだ。かろうじて着陸した旅客機の内部は、壊滅的な惨状を呈していた。裂けた天井には、死体が挟まれていた・・・いったい、何が起こったのか? 事故機の生産メーカーであるノートン社では、直ちに事故原因究明チームが結成された。中国との社運をかけた大型取引が進行中のノートン社にとって、命取りになりかねない事態だった。 崖っぷちに立たされたチームのメンバーは、必死の調査を開始する! |
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感想 | ラストまで、一気読み致しました。このスピード感と、綿密に調べ上げた(と思われる)専門知識は、いつもながらの出来でした。読み終わる頃にはいっぱしの知識が頭に入った気になる(笑)ほど、解り易く書いてくれる作者の筆力に感動。 何故、飛行機は大事故をひき起こしたのか?調査チームに新しく派遣された男はスパイなのか?会社幹部の狙いは何か?等、複数の謎が絡み合い、ラストまでノン・ストップで突っ走ります。 作家自身が「報道番組が、ショー化してしまい、娯楽と報道の区別が無い」事に憂慮し、この作品を書いたというだけあって、番組制作側と航空機メーカーとの息詰まる攻防シーンは、見事です。 作中に出てくる航空機メーカーは架空の会社ですが、本文中にじゃんじゃん出てくる実在の会社名には、驚きました。(一々、了解を取ったのだろうか?)三菱の名など出てきて、リアルでした。 日本人には理解できない”組合と会社幹部との確執”など、アメリカらしいシーンも多数あります。 日本ではSF作家と呼ばれているクライトンですが、産業内幕物(INDUSTRIAL・スリラー)を書いたりもします。医学サスペンス以外も上手い作家なので、SFだと毛嫌いされている方に是非お薦めしたいです。 蛇足ですが、この本は初版のハードカバー版で200万部も売れたそうです。(アメリカだけで)映画化権料は、なんと1000万ドルだって・・・すごい。米国人好みの、”黒白はっきりした結末”と”善悪がはっきり分かれた登場人物”が売れる原因でしょうか・・・ |