メーガン法について
以前からアメリカで施行されているメーガン法が気になっている。(Sex Offender Registration法) アメリカの推理小説を読んでいると、この法律の内容が頻繁に出てくるからだ。(で、気になって調べた事がある) メーガン法というのは性犯罪者が刑を終え、市民生活を始める時に詳しい情報をネットで公表したり新聞広告を出させたり (性犯罪者本人が住居を決めたら住民に向けて引っ越す事を告知する)地域に顔写真を張り出す事を義務付けた法律だ。 公表されるのは氏名・生年月日・住所顔写真・目&髪の色・人種・犯した罪狙われた相手の性別&年代等で刺青の有無まで記載されて いる州もある。州によって方法は異なるのだが、学校の体育館に校区の住民を集め性犯罪者が引っ越してくる事を告知したり、 運転免許証に記載したり校区に顔写真と犯した犯罪の内容を張り出したりと色々な手法が取られている。

ここをクリック
↑ある州の保安官事務所が公開している性犯罪者を公表するサイト。左側メニューのSex Offendersをクリックするとデータ。

ここをクリック
↑下の方の名前をクリックすると顔写真が見れるようになっている。

このデータベースには約76000人のデータが入っている。(有罪判決を受けた人だけ)
法律の中身は州によってバラバラなのだが共通しているのは犯罪者の人権は認めない、一般市民の安全を最優先するという事だろうか。

 1994年、メーガンちゃんという七歳の女の子が、住宅地のど真ん中で無惨な死体となって発見された事が切っ掛けでこの法は生まれた。 死体には強姦された後があり過去の性犯罪者リストを辿るとあっさりと犯人は逮捕された。メーガンちゃんを強姦し殺害した犯人はメーガンちゃんの家の 真向かいに住む男だったのだ。 この男は過去に二度も五歳と七歳の女の子に性的虐待を行っていた”常習者”だった。両親は嘆いた。もし、向かいに住む男が性犯罪者と 知っていたら子供を一人で遊ばせはしなかったのにと。 この両親が二度と不幸な子供を出さないようにと署名活動をし1996年、メーガン法が施行されたのだ。 最初はニュージャージー州だけの法律だったがアメリカ全土に広がり今では殆どの州に存在する。
かなり厳しい処置だがこの法のお陰で再犯率が下がっているそうだ。

アメリカでも施行当時は色々な問題があり、すんなりとはいかなかったそうだ。引っ越してきた性犯罪者の自宅に住民が押し寄せ「出て行け」と詰め寄り 火を放ち、全米を巻き込んだ事件になったそうだ。この時、メーガン法の存続自体も議論されたそうなのだが「住民が性犯罪者を追い出しに掛かり 忌み嫌う事によりこのメーガン法が無くなれば困るのは国民ではないのか?」との州からの問いかけで騒ぎは収まったらしい。
子供を相手にした性犯罪者の内30%が少なくとも10人の子供を犠牲にするという統計も出ている。(イギリスでの統計)
そして、日本でも子供を対象にする性犯罪が続発している。 昔は女の子だけが受ける悲劇だったが今では性別に関係なく犠牲になっている。 性犯罪者は(特に小児性愛者は)同じような事件を繰り返すと 言われるが、一般市民にはそれを防ぐ方法は無いのが日本の現状だ。 いたずら目的で拉致される事件が多いが、日本の法律では金目当ての略取誘拐ではない場合は刑が物凄く軽い。 下手をすれば2・3年で外に出てくるんじゃないか?。併合罪(侵した罪の刑を合計する)を適用しても6・7年が限度なんじゃないか?。 無邪気に普通の生活をしていた子供をいきなり連れ去り、自分の欲望を満たそうとする鬼畜でもあっという間に刑務所から出てくる。 子供の心の傷は一生残るだろうが刑を終えた犯人はプライバシーを守られ一般市民の仲間入りをする。
つい先日、東京の公立小学校の教諭が懲戒免職になった。(現在公判中)教え子を学校の会議室で強姦しようとして逮捕されたのだ。 日本では親が安心して子供を遊ばせる場所など皆無に近いのかもしれない。この男も未遂なのだから数年でシャバに出てきて何食わぬ顔で 普通に暮らすのだろうな。それどころか執行猶予付きですぐさま釈放かもしれない。 (借金取りを脅す為に散弾銃を持ち出した馬鹿教師もいたしマトモな方には申し訳ないが教師の適性検査は行われないのだろうか?と思う) このメーガン法のようなものが日本で施行されるのは何十年も後になるのかもしれない。だが、それまでに沢山の被害者が出るのだろうな。 日本の法律は、重大な事件が起こり被害者が死なないと改正されない。 少年法の改正は前々から叫ばれていたが実際に審議されだしたのは死者が出てからだった。(神戸須磨区) 有事法制みたいな必要か否か分からないものは、あっという間に通過するというのに・・・。

私個人の考えだが幼い子供相手に性欲をぶつける様な人間に人権など無いと、認めないと思っている。
現行の法で厳しく罰せ無いのならすぐさま改正すべきだ。 そして罰するだけではなく再犯を防ぐ方法を、防御する方法を考えるべきじゃないか?。 欧米を参考にそのまま真似しても民族性の違いがあり上手くは行かぬだろうが、幼児虐待や性犯罪者に対する法改正は日本でも 検討に入る時期に来ていると思う。


もし興味のある方がいらっしゃったら↓
ここをクリック
↑メーガン法についての詳しい記載がある。
official STOP Sex Offenders
↑アメリカ全土の地域別のデータベースURLがある。

ホームへ戻る