デクスター 幼き者への挽歌 (Darkly Dreaming Dexter) |
ヴィレッジブックス文庫 |
初版2007年3月20日 |
あらすじ |
デクスター・モーガン。表の顔はマイアミ警察の鑑識技官であり、人当たりのよい好青年。だが裏の顔は―殺人衝動を抑えきれず、満月の夜に悪人を狩る闇の仕置人だった!あるときデクスターは、警察官である妹のデボラから、一滴の血も残っていないという奇妙な連続殺人事件の捜査を手伝ってほしいと頼まれた。殺人鬼の心理を知りつくすデクスターは、手がかりを猛追跡し真相に肉薄してゆくが、やがて犯人とのおかしなシンクロニシティが起こりはじめる。殺人者の正体はいったい?。次の獲物は?。数多のミステリー賞にノミネート、米で放映中のドラマも話題沸騰の大人気ミステリー。
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感想 |
この作品、サイコスリラーなんですが〜評価がバッキリと二つに割れる作品だと思います。サイコなので、もちろん次から次へと人が殺され、残忍なシーンの描写が続くのですが、これっぽっちも怖くないし気味も悪くないという、不思議な作品なんですよね(笑)。で、どういう物語なのかというと・・・
主人公のデクスター・モーガンはマイアミ警察の鑑識技官なのだが、彼には裏の顔もあって・・・その裏と言うのは必殺仕置人なのだった。デクスターは幼いころから小動物を殺したいという衝動を抱き、その衝動を抑えきれなかった。彼は近所の犬を殺して欲望を癒していたんだけど、ある日 養父であり警官であるハリーにどうしても殺したいという衝動を抑えられないのなら、相手を選べと諭される。それ以来、彼は養父の教えを守り、法に裁かれず逃げ果せている悪人を始末しているのだ。そんな彼が、警察官の妹デボラから、奇妙な連続殺人事件の捜査を手伝ってほしいと頼まれる。デクスターは真相に近付いて行くが、事件を契機に夢と現の境が分らなくなって行き・・・という展開です。”夢と現の”なんて書いちゃうと、読み慣れた読者には察しがつくと思うんですが(笑)。ワタクシは楽しめました。が!万人受けする作品じゃありませんので、ご注意くださいませ。次作も邦訳されるらしいので、楽しみです。

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