デクスター 幼き者への挽歌/デクスター 闇に笑う月


ジェフ・リンジー(Jeff Lindsay)作家略歴&著作の感想
作家名 ジェフ・リンジー(Jeff Lindsay)
生年月日 1952年7月14日生まれ
生誕地  米国 マイアミ・フロリダ
処女作  Darkly Dreaming Dexter (2004)『デクスター 幼き者への挽歌(邦訳出版2007)』
デビュー年 1994年(共著)年
公式サイト http://www.randomhouse.com/doubleday/dexter/

作家略歴

 フロリダ在住のミステリー作家。ニューヨークやロンドンで劇作家として活躍後、2004年『デクスター 幼き者への挽歌』でデビュー。本書はディリー賞を受賞、エドガー賞、バリー賞、CWA賞、マカヴィティ賞など数々の賞にノミネートされたほか、「ニューヨーク・タイムズ」「シカゴ・トリビューン」「ニューヨーク・ポスト」「ニューヨーカー」「エンターテインメント・ウィークリー」「USAトゥディ」「マイアミ・ヘラルド」など有力メディアからも絶賛を浴びた。本国ではドラマ化もされ、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされるなど、好評を博している。ジェフリー・P・リンジー名義あるいは妻ヒラリー・ヘミングウェイとの共著もある。

Series Dexter(デクスター シリーズ)
1. Darkly Dreaming Dexter (2004)『デクスター 幼き者への挽歌』
2. Dearly Devoted Dexter (2005)『デクスター 闇に笑う月』
3. Dexter in the Dark (2007)
4. Dexter by Design (2008)
5. Dexter is Delicious (2010)
Dexter Omnibus (2008)


デクスター 幼き者への挽歌
(Darkly Dreaming Dexter)
ヴィレッジブックス文庫 初版2007年3月20日
あらすじ  デクスター・モーガン。表の顔はマイアミ警察の鑑識技官であり、人当たりのよい好青年。だが裏の顔は―殺人衝動を抑えきれず、満月の夜に悪人を狩る闇の仕置人だった!あるときデクスターは、警察官である妹のデボラから、一滴の血も残っていないという奇妙な連続殺人事件の捜査を手伝ってほしいと頼まれた。殺人鬼の心理を知りつくすデクスターは、手がかりを猛追跡し真相に肉薄してゆくが、やがて犯人とのおかしなシンクロニシティが起こりはじめる。殺人者の正体はいったい?。次の獲物は?。数多のミステリー賞にノミネート、米で放映中のドラマも話題沸騰の大人気ミステリー。

 
感想  この作品、サイコスリラーなんですが〜評価がバッキリと二つに割れる作品だと思います。サイコなので、もちろん次から次へと人が殺され、残忍なシーンの描写が続くのですが、これっぽっちも怖くないし気味も悪くないという、不思議な作品なんですよね(笑)。で、どういう物語なのかというと・・・
主人公のデクスター・モーガンはマイアミ警察の鑑識技官なのだが、彼には裏の顔もあって・・・その裏と言うのは必殺仕置人なのだった。デクスターは幼いころから小動物を殺したいという衝動を抱き、その衝動を抑えきれなかった。彼は近所の犬を殺して欲望を癒していたんだけど、ある日 養父であり警官であるハリーにどうしても殺したいという衝動を抑えられないのなら、相手を選べと諭される。それ以来、彼は養父の教えを守り、法に裁かれず逃げ果せている悪人を始末しているのだ。そんな彼が、警察官の妹デボラから、奇妙な連続殺人事件の捜査を手伝ってほしいと頼まれる。デクスターは真相に近付いて行くが、事件を契機に夢と現の境が分らなくなって行き・・・という展開です。”夢と現の”なんて書いちゃうと、読み慣れた読者には察しがつくと思うんですが(笑)。ワタクシは楽しめました。が!万人受けする作品じゃありませんので、ご注意くださいませ。次作も邦訳されるらしいので、楽しみです。 作家名INDEXホームへ戻る



デクスター 闇に笑う月
(Dearly Devoted Dexter)
ヴィレッジブックス文庫 初版2010年5月20日
あらすじ  昼はマイアミ・デイド郡警察で働く鑑識チームの好青年。しかしながら、夜は血に飢えた連続殺人鬼―それがデクスター・モーガンの人知れぬ日常だ。獲物は自分と同じ冷酷な殺人者たち。だが彼の二重生活は、ある奇妙な事件を機に思わぬ方向へと転がりだす。被害者は全身を切り刻まれて、生きたまま放置されたヒスパニック男性。あまりの凄惨な現場にだれもが戦慄するなか、デクスターだけは見たこともない手口に好奇心をおぼえ、“公私”ともに犯人を追いはじめる。やがて捜査関係者と犯人の意外なつながりが浮上し、第二・第三の被害者が…。海外ドラマ『デクスター』原作第2弾。

 
感想  ワタクシは楽しめました。ですが〜真面目な読者の方(?)だったらば、途中で怒りだすかもしれない内容なんですよね(笑)。一応、サイコスリラーなので、目を覆いたくなるような残虐なシーンが続くのですが、不思議な事に全編を通して笑えるんですよね。マイアミの鑑識官として働く主人公は一見すると真面目な好青年なんだけど〜じつは殺人鬼なんですよね。その裏の顔を持つ主人公が、自分と同じような趣味を持つ凶悪犯を追うという現実離れした物語なので、読み手を選ぶ作品だと思われます。ラストもデクスターにとってはハッピーエンドなんだけど、普通の物語からすると・・・(謎。



作家名INDEXホームへ戻る