エリカ・スピンドラー(Erica Spindler)作家略歴&著作の感想 |
---|
作家名 | エリカ・スピンドラー(Erica Spindler) |
生年月日 | 1957年 |
生誕地 | |
処女作 | |
デビュー年 | 1988年 |
公式サイト | http://www.ericaspindler.com/ |
天使は同じ夢を見る (Copycat) |
MIRA文庫 | 初版2007年8月15日 |
あらすじ | 仕掛けられたゲームは真実への入り口か、それとも過ちへの序章か…?世界的ベストセラー『さよならジェーン』の著者が放つサスペンス最新刊。5年前、3人の幼い少女が次々と殺害された。その遺体がまるで眠る天使のように美しかったことから、犯人はSAK―スリーピング・エンジェル・キラーと呼ばれ、世間を騒がせた。そして今、再び少女が殺された。SAKの手口をそっくり再現するかのように…。当時あと一歩のところで犯人を取り逃がした刑事キットは、今度こそはと逮捕を心に誓う。しかしその翌日、SAKを名乗る人物から一本の電話が入った。「僕はあの少女を殺していない。誰かが手口を盗んだ。まねしたんだよ。僕はそいつを捕まえて、犯行をやめさせたい」。
|
|
感想 | 恐怖のMIRA文庫で御座います(ゑ)。友人の勧めが無かったなら二度と手にする事はなかったであろうMIRA文庫ですが〜お勧めに弱いワタクシは再び、手に取ってしまいました。が、身構えて読んだ割にはR色の強い作品ではありませんで(主人公の刑事とその相棒両者ともが女性というだけの普通の警察小説です)、勝手な思い込みはいかんなと反省中です(笑)。で、ストーリーはというと・・・ 2001年、10歳の少女が次々と殺されるという事件が起きた。殺された少女の遺体がまるで眠っているように綺麗だったことから「スリーピング・エンジェル・キラー(SAK)」と呼ばれた犯人は、3人を殺害したのち犯行を止め、事件は迷宮入りしたかと思われていた。が、2006年。最初の事件から5年の空白を経て、再び少女が殺された。手口はスリーピング・エンジェル・キラーとほぼ同じなのだが、微妙に異なる点もあり同一犯なのか模倣犯なのかは不明。主人公のキット・ラングレン刑事は5年前の事件と娘の病死が引き金でアルコール依存症になり、離婚を経験。現在も治療を続けているズタボロの身なのだが、ひょんなことからキットに掛ってきたSAK本人だと名乗る男からの電話で捜査の第一線に復帰できることとなり・・・という展開です。主人公のキットは40半ば。相棒の女性刑事MCも30間近という中年コンビで(ゑ)捜査に当たることになるわけですが、両者ともそれぞれ相手を快く思っていないんですよね。キットは過去にアル中で戦線離脱したという過去があり、この事件を解決し第一線に復帰したいと思っているんですよね。で、もう一方のMCも何が何でも男ばかりの警察内で出世を果たしたいという野望を抱いていて、事件を出世の糸口にしたくて必死なんだけど、この二人の人間関係が妙にリアルで事件そのものや犯人は誰かという大筋以外の部分で読ませる物語でした。原題からも分かるとおり、物珍しいストーリーではないんですよね。どちらかというと主人公やその相棒に感情移入して読むタイプの作品とでも言えば良いでしょうか。この作品は女性限定ってな感じの作品で、Rだけじゃ飽き足らなくなって来た方のミステリ入門書に良いかと思われます、ハイ(笑)。ワタクシはコテコテのロマンス小説を読む事はこの先もないと思われますが(著作の大多数はRらしい)この作品はシリーズ化されていて次作も出ているようなので、読んでみたいと思ってます。 |