無制限
 

あらすじ 離婚成立直前に夫が失踪した。新しい恋人との結婚のため夫を捜しはじめた妃美子は、彼が一軒のパチンコ店に頻繁に出入りしていることを知る。警察との癒着、裏技による不正、景品交換所での強盗殺人事件…業界の暗部に夫の影を垣間見た彼女は深い疑念の渦へと巻き込まれていく。
 
感想 この作品の舞台はパチンコ業界です。徹底的なリサーチをされ著したと聞いていたので期待して読んだのですが・・・・。兎に角酷い!。一体ドコにリサーチに行ったのかと本人に聞きたいくらいだ。 ご本人がパチンコをされるのだろうが、本文中に出てくるパチンコに対する薀蓄は全てデタラメ&オカルトだったんだよね。この人梁○泊道場にでも行って洗脳されてきたんじゃないかと思うほどだった。まさか谷村ひ○し氏の本を読んだのでは?というほど酷かったのだ。 パチンコは確率だ。台に波など無い。大当たりの乱数を拾う事によって大当たりとなる。それ以上もそれ以下も無いのだよね。今はゲーセンにもパチンコ台やスロット台が溢れているので、こんな事は子供だって知っているだろう。こんな出鱈目な本を読んで本気にして、オカルトパチンカーが増えると思ったら恐ろしい事だ。 喜んでいるのはパチンコ業界と出鱈目攻略法を売っているあこぎな越後屋だけだろう。版元も版元だ。企画に挙がった時点で何故「根本が間違っていますよ」と教えぬのだろう。 今、日本のミステリ業界は特殊な業界を舞台にして薀蓄を織り交ぜるのが流行りだが、こんな出鱈目な本を出していたらブームが消えるのも早いだろう。 この作家は乱歩賞をとって華々しくデビューされ、宮部二世と呼ばれた事もあったそうなのだが、最近は見かけない。無理せず、自分の持っている知識で扱える題材を使われたほうが良いと思うのだがね・・・。