感想 |
最初に断っておくが私はこの作品を「本格推理小説の傑作」だと聞いて読んだのだよね。もし最初に恋愛物、もしくはラブコメディーだと聞いていたらこんなに怒りはしなかったと思う。
「優れた作品に出会うためには、つまらない作品をイヤというほど読まなければ
ならない」(ご本人曰く)そうだ。それならと、修行だと思い読み進むが難行苦行であった・・・。
以下、ファンの方はご遠慮下さい。
とにかく読み難い文章だ。文中にゴマを散りばめたように「、」や「。」が多用されブチブチ細切れの文章。理数系の人物の書く文章は一般ピープルには読めないだろうとの配慮・親切なのだろうか?。少なくとも文筆業に携わる者の書いた文章だとは思えなかった。
主人公のオヤジギャグにも寒気を覚えた。ハッキリ言って不快としか言えぬギャグと比喩・・・。萌絵なる登場人物の人物像にも首を捻る。彼女がエイプリルフールに吐いた嘘がラストに係わってくるのだが、この嘘の為だけに存在したのかと思われるほど魅力が無い人物だ。奇異な言動も突飛な行動も
彼女自身が抱えるトラウマでかたが付くのは、如何なものか?。トリックが中心軸なので、人物描写なんか二の次なのだろうか?。だがトリックが「とんでもトリック」だった事を考えると、どちらも中途半端だった訳だが・・・。
読んでいて”未完成”という印象を受けた。全作品を通してこんな作風なのだろうか?。謎は多い。
両主人公になんの魅力も無く、トリックもトリックと呼んでいいのかと首を捻り、文章もごにょごにょときたら何処をどう
褒めればいいのか分らない・・・。
ココまで書いて、ふと森ファンはどういう感想を書いているのだろう?と検索してみた。
すると「萌え〜」なる発言が多いことに気づく・・・。題名の洒落もオシャレなのだそうだ。他の作品にもあるらしい。「夢・出会い・魔性」(夢で合いましょう)だってさ・・・。森氏は大学の助教授だそうな。いつも”森博士”とでも呼ばれているのだろうか?
それで”森博嗣”なのか?そこまでオヤジギャグを多用しませんよね?。
読み終わるのに一週間を費やした事を考えると、元は取ったのかもしれない。(通常、一日一冊のペースだから)その点では経済的な本だと言えるだろう。褒めるとすれば”経済的です”これ以上、思い当たらない。
追記・・・この本は友人Oさんの所へ旅に出ました。不幸の手紙ならぬ”不幸の本”としてさすらい続けるでしょう。
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