チェルシー・ケイン(CHELSEA CAIN)作家略歴&著作の感想 |
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作家名 | チェルシー・ケイン(CHELSEA CAIN) |
生年月日 | 1972年 |
生誕地 | アメリカ アイオワ州 |
処女作 | 『ビューティーキラー1獲物』 |
デビュー年 | ???年(小説以外の著作あり) |
公式サイト | http://www.chelseacain.com/ |
ビューティーキラー1獲物 (HEARTSTICK) |
ヴィレッジブックス文庫 | 初版2008年6月20日 |
あらすじ | ポートランド市警刑事アーチー・シェリダンは久しぶりの現場復帰に大いなる不安と興奮を覚えていた。あの忌まわしい事件から二年−−−彼を身も心もずたずたにし、そのたぐい稀なる美貌と鮮やかなまでの殺害方法をして<ビューティーキラー>と呼ばれた女性連続殺人鬼グレッチェンは今、獄中にいる。だが、アーチーは未だその毒牙にかかったままだった。今度の事件は女子高生を狙った連続殺人事件だ。殺人鬼は次の獲物を狙っている。捜査に集中しようと焦るアーチーを覆うグレッチェンの影。過去と現在、二つの事件に終止符を打つ事は出来るのか?。
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感想 | 作品としての出来は「普通」だけども〜気持ち悪さに悶えました(笑)。久々に怖いのが読みたいなぁ〜とか、怖いのを読むなら心底気持ち悪いサイコが良いな〜って方にお勧めですが、発展途上の作家ということを踏まえた上でどうぞ♪。 で、物語はというと・・・女子高生連続殺人事件が発生し、捜査チームが組まれるんですけど、その捜査班を率いるのは二年前に極悪美人連続殺人鬼グレッチェンに監禁され、拷問に遭い薬物を投与されながらも生き延び、2年間の休職を余儀なくされていた刑事アーチー・シェリダンなんですよね。彼は一見、元気になって戻ってきたように見えるけれども、今も瞳孔が開くほどの薬物を使用しないと普通でいられない薬物中毒者なんですよね。で〜そのアーチーが現在の女子高生殺人事件を捜査するというのが物語の骨子なんだけど、フラッシュバックするかのように、二年前味わった拷問の様子が描かれていて現在と過去を交互に見せられるんですよね。読者としては、アーチーがどんな目にあったのかが気になるし、今現在進行中の捜査がどうなるのかも知りたいしで、冒頭の200ページくらいまでは、いつまでも焦らす作者にイライラしました。が、ラストのシーンを読んでなるほどと納得。このアーチーの過去が現在に大きく作用していたんですよ。グレッチェンについての描写の少なさも3部作だからだと知れば納得できるし。まぁ、これ1冊では評価し難い作品ですので、次作を楽しみに待ちたいと思います。(題名がダサダサなのが気になります。もうちょっと何とかした案はなかったんでしょうかね?) ![]() ![]() |
ビューティ・キラー2犠牲 (SWEETHEART) |
ヴィレッジブックス文庫 | 初版2009年6月20日 |
あらすじ | 世間を騒がせた「放課後の絞殺魔」事件から数ヶ月。ポートランド市警の刑事アーチーは囚われの美しくも残虐な殺人鬼、「ビューティ・キラー」ことグレッチェンとの面会を断ってふだんの生活に戻り、新たな死体遺棄事件にとりかかっていた。そんなアーチーの元に、あの新聞記者スーザンがスキャンダルを暴こうと追いかけていた上院議員が事故死、という知らせが入る。何かきな臭いものを感じるアーチーとスーザン。調べるうち、偶然にも遺棄事件との関連性が浮かびあがってくる。その矢先、グレッチェンの危難を告げる急報が飛びこんでき、アーチーは―。
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感想 | この作品は3部作の2作目に当たる作品です。なので、何を書いても前作のネタバレに繋がるという、感想の書き難い作品で、だもんで簡単に。 オレゴン州ポートランドの美しい森林公園内で若い女性の死体が見つかる。一方、前作で「放課後の絞殺魔事件」に深く関わった事件記者スーザンは、前作から追っていたネタである上院議員のスキャンダルを暴こうと奮闘していた。が、記事を新聞に掲載する目前に、狙いの上院議員が橋から車ごと転落して事故死。その上、なぜかその車に同乗していたスーザンの敬愛する先輩記者も一緒に事故死したのだ。その事故現場でアーチー・シェリダン刑事と再会したスーザンは、公園で見つかった死体の新聞報道を頼まれ、またまた捜査本部との繋がりが出来る。やがて、公園で見つかった死体とスーザンの追っていた政治スキャンダルとの間に接点が見つかり・・・という展開です。ここまでだと前作とは繋がりがなさそうに見えるんですが、それがね〜〜。掟破りというかよくある手というか、作者は阿漕な手を使うんですよね(笑)。この展開は読者でも好き嫌いが割れそうなので〜これ以上は触れずにおきます。 最後に・・・まじめなタイプの警察小説(?)を好まれる方には不向きな作品だと思われます。 |