凍える森


アンドレア・M・シェンケル(Andrea Maria Schenkel)作家略歴&著作の感想
作家名 アンドレア・M・シェンケル(Andrea Maria Schenkel)
生年月日 1962年
生誕地  ドイツ Regensburg
処女作  『凍える森(Tannod)』
デビュー年 2006年
公式サイト

凍える森
(Tannod)
集英社文庫 初版2007年10月25日
あらすじ  1950年代半ば、南バイエルン地方の森に囲まれた静かな農村で起きた凄惨な一家皆殺し事件。なぜ家族は殺されなければならなかったのか?犯人は誰なのか?友人や教師、郵便配達人、近所の農夫など村人たちの証言から被害者家族の意外な事実が明らかになり、その中から犯人像がおぼろげに浮かびあがる。

 
感想  う〜ん。感想が書き難い作品です(笑)。面白くないってわけじゃないんですが、そもそも、これを普通のミステリというか小説だと言って良いのかという気がして(汗。
今から50年以上前に、ドイツの農村で実際に起こった一家皆殺し殺人事件(迷宮入り)を基に、作家の推理や想像を加えながら物語風(?)に仕立て上げられた作品なんですけど〜まぁ、はっきり言ってしまえば物語があまりにも簡単なんですよね。推理といっても、この作家が特別に優れた推察で書き上げたとは言えないお粗末さでして。松本清張著『小説帝銀事件』『日本の黒い霧』や佐木隆三著『復讐するは我にあり』を読んでしまった日本人には物足りないというか。
それと、この作品 訳者あとがきまで入れて198ページしかないんですよね。いまどき無い短さで短編と言っても良いページ数なのですが、その少ないページ数の中に
主よ、われらをあわれみたまえ!
キリストよ、われらをあわれみたまえ
主よ、われらをあわれみたまえ
キリストよ、われらの祈りを聞き入れたまえ
キリストよ!われらの願いを聞き入れたまえ
↑こういう祈りの文章が延々と3〜4ページも費やして、章と章との間に書かれているんですよね・・・。章と章との間ですから、当然 何度も何度も無駄なページが出てくるわけで・・・。ということで、この作品は立ち読みでも充分に読み終われる内容で、1時間もあれば読了かと思われます(涙。



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